5GHzにオーバークロックしたIntel Core i7-2600Kすら退けたIntel Core i7-6700Kに、ハイエンド向け第2世代Intel CoreであるSandy Bridge-Eをぶつけてみようって話です。
2011年11月に、新プラットフォームであるLGA2011とともに登場したSandy Bridge-Eは、Intelの「ハイエンドデスクトップ」というポジションをGulftownとLGA1366から引き継いだ製品です。
メインストリーム向けに大きな衝撃をもたらしたSandy Bridgeと同じCPUアーキテクチャをベースに、最大6コア12スレッドのCPUをラインナップしたSandy Bridge-Eは、そのマルチスレッド性能はもちろんのこと、CPU内蔵PCI Express レーン数の多さや、クアッドチャンネルメモリのサポートなど、LGA1155では満足できないハイエンドユーザー向けに強力なスペックを備えていました。
今回試すのは、最初に登場した3つのSandy Bridge-E製品の最上位モデルであったIntel Core i7-3960X Extreme Editionです。TDP 130Wの6コア12スレッドCPUであり、動作クロックはベースが3.3GHz、Turbo Boost時最大3.9GHz。

約1年後に登場したIntel Core i7-3970X Extreme EditionにSandy Bridge-E最上位の座は譲りましたが、同CPUはTDPを150Wに拡大してクロックを高めたCPUであり、TDP 130WのSandy Bridge-E製品としては、現在でもIntel Core i7-3960X Extreme Editionが最上位のままです。
今回比較する2製品を並べてみると以下の表のような感じになります。

Intel Core i7-3960X Extreme Editionの強みはCPUのコア数とスレッド数の多さで、この点において2コア4スレッド分のアドバンテージがあります。
一方のIntel Core i7-6700Kは、クロック当たりの性能が向上したSkylakeアーキテクチャと、4GHzを超えるCPUクロック、そして最新拡張命令セットAVX2.0のサポートが武器となります。
検証機材は以下の通り。

まずはCINEBENCH R15の結果から。Intel Core i7-3960X Extreme Editionのスコアは以下の通り。
Intel Core i7-3960X Extreme EditionのスコアをIntel Core i7-6700Kと並べたものが以下のグラフ。
シングルコア性能では約1.37倍の差をつけられたIntel Core i7-3960Xですが、マルチスレッドテストでは6%差をつけて逆転。6コア12スレッドCPUであるIntel Core i7-3960X Extreme Editionが、コア数の優位を示す結果となっています。

続いてTMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードテスト。
いつも通り、Shadow Playで録画した1,920×1,080ドット@60fpsのゲーム動画(動画時間16秒)を、1,920×1,080ドット@60fps(6Mbps)のH.265/HEVC形式に変換するのに掛かった時間を比較しました。
マルチスレッド性能でIntel Core i7-6700Kを上回ったIntel Core i7-3960X Extreme Editionでしたが、拡張命令セットAVX2.0が使えるCPUと使えないCPUの差は如何ともしがたく、30秒で処理を完了したIntel Core i7-6700Kに対して、1.5倍となる45秒の時間を要しています。

最後に各テスト中の最大消費電力をグラフ化。
マザーボードの仕様による電力差もそれなりに影響しているのでしょうが、TDP 130WとTDP 91Wの差は大きく、CPUの全コア全スレッドを使う状況では80W程度の電力差がついています。

CINEBENCH R15では、Intel Core i7-6700Kを6%上回るマルチスレッド性能を発揮したIntel Core i7-3960X Extreme Edition。流石は999ドルCPU、流石はExtreme Editionと言ったところです。
それでも、動画エンコードではIntel Core i7-6700Kに圧倒されており、この分野ではAVX2.0がパフォーマンスに大きな影響を与えることが分かります。ソフトウェアとCPUをAVX2.0対応製品にアップグレードすることで、性能とワットパフォーマンスを大幅に向上させることができるでしょう。
TDP 130W版Sandy Bridge-Eの頂点「Intel Core i7-3960X Extreme Edition」
2011年11月に、新プラットフォームであるLGA2011とともに登場したSandy Bridge-Eは、Intelの「ハイエンドデスクトップ」というポジションをGulftownとLGA1366から引き継いだ製品です。
メインストリーム向けに大きな衝撃をもたらしたSandy Bridgeと同じCPUアーキテクチャをベースに、最大6コア12スレッドのCPUをラインナップしたSandy Bridge-Eは、そのマルチスレッド性能はもちろんのこと、CPU内蔵PCI Express レーン数の多さや、クアッドチャンネルメモリのサポートなど、LGA1155では満足できないハイエンドユーザー向けに強力なスペックを備えていました。
今回試すのは、最初に登場した3つのSandy Bridge-E製品の最上位モデルであったIntel Core i7-3960X Extreme Editionです。TDP 130Wの6コア12スレッドCPUであり、動作クロックはベースが3.3GHz、Turbo Boost時最大3.9GHz。

約1年後に登場したIntel Core i7-3970X Extreme EditionにSandy Bridge-E最上位の座は譲りましたが、同CPUはTDPを150Wに拡大してクロックを高めたCPUであり、TDP 130WのSandy Bridge-E製品としては、現在でもIntel Core i7-3960X Extreme Editionが最上位のままです。
かつてのExtreme Editionは現在のメインストリーム最上位に勝てるのか
今回比較する2製品を並べてみると以下の表のような感じになります。

Intel Core i7-3960X Extreme Editionの強みはCPUのコア数とスレッド数の多さで、この点において2コア4スレッド分のアドバンテージがあります。
一方のIntel Core i7-6700Kは、クロック当たりの性能が向上したSkylakeアーキテクチャと、4GHzを超えるCPUクロック、そして最新拡張命令セットAVX2.0のサポートが武器となります。
検証機材は以下の通り。

まずはCINEBENCH R15の結果から。Intel Core i7-3960X Extreme Editionのスコアは以下の通り。
Intel Core i7-3960X Extreme EditionのスコアをIntel Core i7-6700Kと並べたものが以下のグラフ。
シングルコア性能では約1.37倍の差をつけられたIntel Core i7-3960Xですが、マルチスレッドテストでは6%差をつけて逆転。6コア12スレッドCPUであるIntel Core i7-3960X Extreme Editionが、コア数の優位を示す結果となっています。

続いてTMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードテスト。
いつも通り、Shadow Playで録画した1,920×1,080ドット@60fpsのゲーム動画(動画時間16秒)を、1,920×1,080ドット@60fps(6Mbps)のH.265/HEVC形式に変換するのに掛かった時間を比較しました。
マルチスレッド性能でIntel Core i7-6700Kを上回ったIntel Core i7-3960X Extreme Editionでしたが、拡張命令セットAVX2.0が使えるCPUと使えないCPUの差は如何ともしがたく、30秒で処理を完了したIntel Core i7-6700Kに対して、1.5倍となる45秒の時間を要しています。

最後に各テスト中の最大消費電力をグラフ化。
マザーボードの仕様による電力差もそれなりに影響しているのでしょうが、TDP 130WとTDP 91Wの差は大きく、CPUの全コア全スレッドを使う状況では80W程度の電力差がついています。

AVX2.0がなければマルチスレッド性能でi7-6700Kを上回るi7-3960X
CINEBENCH R15では、Intel Core i7-6700Kを6%上回るマルチスレッド性能を発揮したIntel Core i7-3960X Extreme Edition。流石は999ドルCPU、流石はExtreme Editionと言ったところです。
それでも、動画エンコードではIntel Core i7-6700Kに圧倒されており、この分野ではAVX2.0がパフォーマンスに大きな影響を与えることが分かります。ソフトウェアとCPUをAVX2.0対応製品にアップグレードすることで、性能とワットパフォーマンスを大幅に向上させることができるでしょう。
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