M.2なんかをサポートした最新仕様のAMD 970チップセット搭載マザー「970 PRO GAMING/AURA」が発売されたようなので、手元にあったAMD FX-8350のパフォーマンスを再確認してみましょうって話です。
AMD FX-8350は、Bulldozer系アーキテクチャの第二世代「Piledriver」を採用した8コアCPUです。発売は2012年10月。
8つのCPUコアを実現する4基のPiledriverモジュール、8MBのL3キャッシュを備えており、CPUクロックはベースが4.0GHz、TurboCORE時4.2GHzという高クロック仕様。Socket AM3+対応で、TDPは125W。
AMD FX-8350のパフォーマンスを再確認するにあたって、先日掲載した「i7-2600Kはi7-6700Kにどこまで対抗できるのか?」と近い検証環境を用意し、ベンチマークスコアを比較してみました。

まずはCINEBENCH R15の結果から。AMD FX-8350が記録したスコアは以下のスクリーンショットの通りです。
このAMD FX-8350のスコアを、Intel Core i7-2600K、Intel Core i7-6700Kの結果と並べるとこんな感じ。

1コアあたりの性能ではIntel Core i7-2600Kに1.3倍差をつけられてしまっていますが、マルチスレッドテストではIntel Core i7-2600Kを逆転。物理8コアの面目躍如といったところでしょう。
続いてTMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードテスト。
テスト内容は、Shadow Playで録画した1,920×1,080ドット@60fpsのゲーム動画(動画時間16秒)を、1,920×1,080ドット@60fps(6Mbps)のH.265/HEVC形式に変換するのに掛かった時間を比較するというもの。
TMPGEnc Video Mastering Works 6は新しい拡張命令セットAVX 2.0に対応しており、同命令に対応するIntel Core i7-6700Kが、Intel Core i7-2600Kの約半分の時間で処理を完了するという圧倒劇を見せたわけですが……
3CPUの処理時間をまとめたのが以下のグラフ。AVX 2.0を使えるIntel Core i7-6700Kが圧倒的な差をつける一方、AMD FX-8350はIntel Core i7-2600Kより2秒速く処理を終えています。

最後にテスト実行中の最大消費電力の比較グラフです。
TDP 95Wでノースブリッジ機能をCPUに統合しているIntelの2製品に対し、AMD FX-8350はCPU単体でTDP 125W、加えてノースブリッジである990FXチップセットをCPUとは別枠で抱えているため、消費電力を並べると厳しいですね……。

マルチスレッド性能ではIntel Core i7-2600Kに勝るとも劣らないAMD FX-8350ですが、TMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードでは、AVX 2.0というアドバンテージのあるIntel Core i7-6700Kに歯が立たないようです。
マルチスレッド性能だけを見れば、いまでも費用対効果はそこそこなVishera世代のAMD FXですが、新しいエンコードソフトを使うような環境では、Skylake世代のIntel Core i5の方が魅力的なのかもしれません。
今でも最新規格をサポートするマザーボードが投入されているとはいえ、CPU自体は3年前に登場したVishera。延命を図るという意味では魅力的な最新マザーボードですが、新規に組むと考えると、なかなか現実は厳しいですね。
Sandy Bridge vs Skylakeのテスト結果と比較
AMD FX-8350は、Bulldozer系アーキテクチャの第二世代「Piledriver」を採用した8コアCPUです。発売は2012年10月。
8つのCPUコアを実現する4基のPiledriverモジュール、8MBのL3キャッシュを備えており、CPUクロックはベースが4.0GHz、TurboCORE時4.2GHzという高クロック仕様。Socket AM3+対応で、TDPは125W。
AMD FX-8350のパフォーマンスを再確認するにあたって、先日掲載した「i7-2600Kはi7-6700Kにどこまで対抗できるのか?」と近い検証環境を用意し、ベンチマークスコアを比較してみました。

まずはCINEBENCH R15の結果から。AMD FX-8350が記録したスコアは以下のスクリーンショットの通りです。
このAMD FX-8350のスコアを、Intel Core i7-2600K、Intel Core i7-6700Kの結果と並べるとこんな感じ。

1コアあたりの性能ではIntel Core i7-2600Kに1.3倍差をつけられてしまっていますが、マルチスレッドテストではIntel Core i7-2600Kを逆転。物理8コアの面目躍如といったところでしょう。
続いてTMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードテスト。
テスト内容は、Shadow Playで録画した1,920×1,080ドット@60fpsのゲーム動画(動画時間16秒)を、1,920×1,080ドット@60fps(6Mbps)のH.265/HEVC形式に変換するのに掛かった時間を比較するというもの。
TMPGEnc Video Mastering Works 6は新しい拡張命令セットAVX 2.0に対応しており、同命令に対応するIntel Core i7-6700Kが、Intel Core i7-2600Kの約半分の時間で処理を完了するという圧倒劇を見せたわけですが……
3CPUの処理時間をまとめたのが以下のグラフ。AVX 2.0を使えるIntel Core i7-6700Kが圧倒的な差をつける一方、AMD FX-8350はIntel Core i7-2600Kより2秒速く処理を終えています。

最後にテスト実行中の最大消費電力の比較グラフです。
TDP 95Wでノースブリッジ機能をCPUに統合しているIntelの2製品に対し、AMD FX-8350はCPU単体でTDP 125W、加えてノースブリッジである990FXチップセットをCPUとは別枠で抱えているため、消費電力を並べると厳しいですね……。

得意のエンコードも最新環境では厳しい……
マルチスレッド性能ではIntel Core i7-2600Kに勝るとも劣らないAMD FX-8350ですが、TMPGEnc Video Mastering Works 6でのエンコードでは、AVX 2.0というアドバンテージのあるIntel Core i7-6700Kに歯が立たないようです。
マルチスレッド性能だけを見れば、いまでも費用対効果はそこそこなVishera世代のAMD FXですが、新しいエンコードソフトを使うような環境では、Skylake世代のIntel Core i5の方が魅力的なのかもしれません。
今でも最新規格をサポートするマザーボードが投入されているとはいえ、CPU自体は3年前に登場したVishera。延命を図るという意味では魅力的な最新マザーボードですが、新規に組むと考えると、なかなか現実は厳しいですね。
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