今から2週間と少し前、秋葉原ではIntelの最新CPUであるHaswellの深夜販売が行われました。その深夜販売に私も参加しており、その際にCPUと合わせて購入したマザーボードが、今回紹介するGIGABYTE『GA-Z87X-OC』です。
GIGABYTE『GA-Z87X-OC』は、Haswell世代のCPUで新採用となったCPUソケット「LGA1150」に対応するATXマザーボードで、チップセットには「Intel Z87 Expressチップセット」を搭載しています。
型番からも分かるように、『GA-Z87X-OC』はオーバークロック向けに設計されたマザーボードであり、GIGABYTEがIntel Z77 Expressチップセット搭載マザーボードから導入した、オーバークロックでの故障も無償修理の対象とする保証サービス「Over Clock Repair Warranty」の対象モデルとなっています。
オーバークロック志向のモデルというだけあって、マザーボードの北東には電源スイッチやリセットスイッチに加え、電圧測定ポイント、POSTコードLED、ベースクロック・CPU倍率変更スイッチ、PCI Expressスロット切り替えスイッチなどなど、バラック組み状態で利用することを前提とした実装パーツが多く実装されています。
GIGABYTE製マザーボードではお馴染みの「Dual BIOS」は、メインBIOSとバックアップBIOSをDIPスイッチで切り替えて利用することが可能となっています。これにより、古いBIOSと新しいBIOSの両方を切り替えて試すこともできますね。
その他、ストレージ用のSATAポートの隣にUSB2.0ポートが2ポート実装されているのはユニークですね。バラック組みで利用する際には、キーボードやマウス、USBメモリなどを接続するポートとしても利用可能なので、オーバークロック時はもちろん、USB3.0をネイティブサポートしないWindows 7以前のOSをインストールする際に重宝しそうです。
マザーボード上の電源回路には、GIGABYTEがIntel Z77とIntel X79でプッシュしていたInternational Rectifier社のDriver MOSFET「IR3550 PowIRstage」を採用した8フェーズのデジタル電源を備えています。PWMコントローラには、MOSFETと同じInternational Rectifier社の「IR3563B」を採用しています。
CPU用の給電コネクタには、EPS12V用8pinコネクタに加えて、ATX12V用の4pinコネクタが設けられています。Haswellでそこまで電力を喰うようなオーバークロックが可能かどうかは兎も角として、一度1系統のEPS12Vコネクタがとろけてしまった経験がある人間としては、余裕の設計に安心感を感じるところであります。
メモリスロットは片ラッチタイプのDDR3メモリスロットを備え、最高でDDR3-3000での動作に対応すると謳っています。今のところ聞こえてくる話では、優秀だったIvy Bridgeのメモリコントローラと比べても、Haswellのメモリコントローラはハイクロック耐性が高いとのことなので、メモリのハイクロック動作はかなり期待できるのかもしれません。
しかし、片ラッチのメモリスロットなのはちょっぴり残念ですね。まぁ、『GA-Z87X-OC』の場合、最上段の位置にPCI Express x16スロットがあるため、それとの干渉回避という理由があっての採用なのでしょうけれど。
長らく、チップセットのSATA 6.0Gbpsポート数において、AMDの後塵を拝していたIntelですが、「Intel Z87 Expressチップセット」ではSATA 6.0Gbpsポート数が6ポートに強化されました。AMDには8ポートのSATA 6.0Gbpsを備える「AMD A85X チップセット」が存在していますが、ようやく追いついてきた感がありますね。
その「Intel Z87 Expressチップセット」を搭載する『GA-Z87X-OC』では、全6ポートのSATA 6.0Gbpsポートを備えており、全てチップセット機能として提供されるポートなので、RAID 0,1,5,10の各RAIDレベルをサポートしています。
マザーボードのグレード的に、追加チップによるSATAポートが実装されていても良いような気がしますが、オーバークロック志向の本製品に追加SATAポートなど不要ということなのかもしれませんね。
『GA-Z87X-OC』は、4本のPCI Express x16スロットを備えており、マルチグラフィックス技術のAMD 4way-CrossFireXとNVIDIA 2-way SLIをサポートしています。
4-way CrossFireXをサポートするとはいえ、PCI Expressのレーン数を増やす外部チップは搭載していないため、4-way動作時のレーン数に関しては、「x8 + x4 + x4 +x4」という形になり、最後のx4レーンはPCI Express 2.0での動作となります。
最上段の拡張スロットのちょっと上にPCI Expressスロット給電用のPCI Express用6pin電源コネクタが設けられており、4-way時などはこれを利用することでPCI Expressスロットの給電を補助する形になります。
大型CPUクーラーを搭載することを考えると微妙な位置ですが、そもそも拡張スロットの最上段位置にPCI Express x16スロットがある時点で大型CPUクーラーの搭載は向いていないマザーボードとなっているので、その程度のことは大した問題ではないかもしれません。
バックパネルには、画面出力ポートとしてDisplayPort×1系統とHDMI×2系統が用意されています。オーバークロック志向のマザーボードでは省略されることも珍しくない画面出力ですが、2系統用意してくれているのはありがたいですね。
その他のバックパネルインターフェースの特徴として、6ポート備えられているUSB3.0ポートが全て、 RenesasのUSB3.0ハブコントローラ「uPD720210」によって提供されていることが挙げられます。
『GA-Z87X-OC』で、Intel Z87 ExpressチップセットのUSB3.0ポートを直接利用しているのは、2つ実装されている内部接続用ヘッダの1つ(2ポート)のみとなっており、発売前から話題となったいるチップセット内蔵USB3.0コントローラのエラッタに配慮した仕様となっています。
結局、Intel Z87 Express チップセットのUSB3.0問題は大したエラッタでもなかったようなので、個人的にはあまり気にしていないのですが、バックパネルのUSB3.0ポートがすべてRenesasのチップで提供されているというのは魅力的な仕様と言えるのかもしれません。
マザーボードの実装部品をみても、バラック組での運用に配慮されていることが分かる『GA-Z87X-OC』ですが、付属品として拡張カード固定金具が同根されているというのも面白いところです。
バラック組みでビデオカードを搭載すると、どうしてもぐらついてしまうのですが、この金具を使えば、ビデオカードをしっかり固定した状態で使えるというわけです。
『GA-Z87X-OC』の価格は2万円中盤で、Intel Z87 Expressチップセット搭載マザーボードとしては、中の上程度の価格設定となっています。安いとは言い難い価格ではありますが、高性能なDriver MOSFETの採用や、充実したOC関連機能からすれば、魅力的な価格設定ではないかと思います。
あとは、実際に使った結果、この印象が覆るようなことがなければ良いのですが。
OC保証付きのIntel Z87 Expressチップセット搭載マザーボード
GIGABYTE『GA-Z87X-OC』は、Haswell世代のCPUで新採用となったCPUソケット「LGA1150」に対応するATXマザーボードで、チップセットには「Intel Z87 Expressチップセット」を搭載しています。
型番からも分かるように、『GA-Z87X-OC』はオーバークロック向けに設計されたマザーボードであり、GIGABYTEがIntel Z77 Expressチップセット搭載マザーボードから導入した、オーバークロックでの故障も無償修理の対象とする保証サービス「Over Clock Repair Warranty」の対象モデルとなっています。
オーバークロック志向のモデルというだけあって、マザーボードの北東には電源スイッチやリセットスイッチに加え、電圧測定ポイント、POSTコードLED、ベースクロック・CPU倍率変更スイッチ、PCI Expressスロット切り替えスイッチなどなど、バラック組み状態で利用することを前提とした実装パーツが多く実装されています。
GIGABYTE製マザーボードではお馴染みの「Dual BIOS」は、メインBIOSとバックアップBIOSをDIPスイッチで切り替えて利用することが可能となっています。これにより、古いBIOSと新しいBIOSの両方を切り替えて試すこともできますね。
その他、ストレージ用のSATAポートの隣にUSB2.0ポートが2ポート実装されているのはユニークですね。バラック組みで利用する際には、キーボードやマウス、USBメモリなどを接続するポートとしても利用可能なので、オーバークロック時はもちろん、USB3.0をネイティブサポートしないWindows 7以前のOSをインストールする際に重宝しそうです。
マザーボード上の電源回路には、GIGABYTEがIntel Z77とIntel X79でプッシュしていたInternational Rectifier社のDriver MOSFET「IR3550 PowIRstage」を採用した8フェーズのデジタル電源を備えています。PWMコントローラには、MOSFETと同じInternational Rectifier社の「IR3563B」を採用しています。
CPU用の給電コネクタには、EPS12V用8pinコネクタに加えて、ATX12V用の4pinコネクタが設けられています。Haswellでそこまで電力を喰うようなオーバークロックが可能かどうかは兎も角として、一度1系統のEPS12Vコネクタがとろけてしまった経験がある人間としては、余裕の設計に安心感を感じるところであります。
メモリスロットは片ラッチタイプのDDR3メモリスロットを備え、最高でDDR3-3000での動作に対応すると謳っています。今のところ聞こえてくる話では、優秀だったIvy Bridgeのメモリコントローラと比べても、Haswellのメモリコントローラはハイクロック耐性が高いとのことなので、メモリのハイクロック動作はかなり期待できるのかもしれません。
しかし、片ラッチのメモリスロットなのはちょっぴり残念ですね。まぁ、『GA-Z87X-OC』の場合、最上段の位置にPCI Express x16スロットがあるため、それとの干渉回避という理由があっての採用なのでしょうけれど。
長らく、チップセットのSATA 6.0Gbpsポート数において、AMDの後塵を拝していたIntelですが、「Intel Z87 Expressチップセット」ではSATA 6.0Gbpsポート数が6ポートに強化されました。AMDには8ポートのSATA 6.0Gbpsを備える「AMD A85X チップセット」が存在していますが、ようやく追いついてきた感がありますね。
その「Intel Z87 Expressチップセット」を搭載する『GA-Z87X-OC』では、全6ポートのSATA 6.0Gbpsポートを備えており、全てチップセット機能として提供されるポートなので、RAID 0,1,5,10の各RAIDレベルをサポートしています。
マザーボードのグレード的に、追加チップによるSATAポートが実装されていても良いような気がしますが、オーバークロック志向の本製品に追加SATAポートなど不要ということなのかもしれませんね。
『GA-Z87X-OC』は、4本のPCI Express x16スロットを備えており、マルチグラフィックス技術のAMD 4way-CrossFireXとNVIDIA 2-way SLIをサポートしています。
4-way CrossFireXをサポートするとはいえ、PCI Expressのレーン数を増やす外部チップは搭載していないため、4-way動作時のレーン数に関しては、「x8 + x4 + x4 +x4」という形になり、最後のx4レーンはPCI Express 2.0での動作となります。
最上段の拡張スロットのちょっと上にPCI Expressスロット給電用のPCI Express用6pin電源コネクタが設けられており、4-way時などはこれを利用することでPCI Expressスロットの給電を補助する形になります。
大型CPUクーラーを搭載することを考えると微妙な位置ですが、そもそも拡張スロットの最上段位置にPCI Express x16スロットがある時点で大型CPUクーラーの搭載は向いていないマザーボードとなっているので、その程度のことは大した問題ではないかもしれません。
バックパネルには、画面出力ポートとしてDisplayPort×1系統とHDMI×2系統が用意されています。オーバークロック志向のマザーボードでは省略されることも珍しくない画面出力ですが、2系統用意してくれているのはありがたいですね。
その他のバックパネルインターフェースの特徴として、6ポート備えられているUSB3.0ポートが全て、 RenesasのUSB3.0ハブコントローラ「uPD720210」によって提供されていることが挙げられます。
『GA-Z87X-OC』で、Intel Z87 ExpressチップセットのUSB3.0ポートを直接利用しているのは、2つ実装されている内部接続用ヘッダの1つ(2ポート)のみとなっており、発売前から話題となったいるチップセット内蔵USB3.0コントローラのエラッタに配慮した仕様となっています。
結局、Intel Z87 Express チップセットのUSB3.0問題は大したエラッタでもなかったようなので、個人的にはあまり気にしていないのですが、バックパネルのUSB3.0ポートがすべてRenesasのチップで提供されているというのは魅力的な仕様と言えるのかもしれません。
マザーボードに取り付ける拡張カード固定金具が付属
マザーボードの実装部品をみても、バラック組での運用に配慮されていることが分かる『GA-Z87X-OC』ですが、付属品として拡張カード固定金具が同根されているというのも面白いところです。
バラック組みでビデオカードを搭載すると、どうしてもぐらついてしまうのですが、この金具を使えば、ビデオカードをしっかり固定した状態で使えるというわけです。
充実した装備と2万円中盤の価格が魅力
『GA-Z87X-OC』の価格は2万円中盤で、Intel Z87 Expressチップセット搭載マザーボードとしては、中の上程度の価格設定となっています。安いとは言い難い価格ではありますが、高性能なDriver MOSFETの採用や、充実したOC関連機能からすれば、魅力的な価格設定ではないかと思います。
あとは、実際に使った結果、この印象が覆るようなことがなければ良いのですが。
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