2008年12月23日時点で、NVIDIAとIntelの2社がIntel CPU対応環境向けに提供しているIGP統合チップセットの最上位製品である「NVIDIA GeForce 9400 チップセット」と「Intel G45 チップセット」のパフォーマンス比較を行ってみました。
今回の「GeForce 9400 チップセット」と「G45 チップセット」を比較検証は、『GA-E7AUM-DS2H』と『GA-EG45M-DS2H』のGigabyte製マザーボード2製品を利用して行いました。
その他のパーツ構成としては、デュアルコアの『Pentium Dual-Core E5200』とクアッドコアの『Core 2 Extreme QX9650』の2種類を用意し、メモリはA-DATAの『DDR2-800+ 2GB×2』を利用しています。
なお、『DDR2-800+ 2GB×2』はCL4での動作をサポートしていますが、GeForce 9400 チップセットを搭載する『GA-E7AUM-DS2H』がCL4設定では正常に動作しなかったので、両環境共にCL5で検証を行っています。


特に最近はWindows VistaのAeroをはじめ、動画再生支援機能やGPUアクセラレーションなど、IGPのパフォーマンスがPCの快適さに占める割合が増えてきている現状を鑑みても、NVIDIAとIntelの最新IGPを備えるチップセット搭載環境での比較で最も気になるのは、やはりIGPの性能かと思います。
まずは3D描画性能比較ベンチマークソフトの定番であるFuturemarkの「3DMark シリーズ」を使って、『GeForce 9400』とG45のIGPである『GMA X4500HD』のパフォーマンス比較を行ってみました。




既に各所で出回っている情報の通り、NVIDIA最新のIGP(mGPU)である『GeForce 9400』が総合スコアで2倍近い差をつけて『GMA X4500HD』を圧倒しており、特にDirectX 10ベンチマークである「3DMark Vantage」ではGPUスコアで2.5〜5倍もの大差をつけています。
また、注目したいのは3DMark VantageのCPUスコアで、どちらも同じCPUを使って測定するにも関わらず『Pentium Dual-Core E5200』搭載時のCPUスコアに3000近い差が付いており、PhysXによる物理演算の支援が有効になっている事を確認出来ますね。
続いて、日本のゲームメーカーとしては積極的に自社タイトルのPC版をリリースしているCAPCOMのゲームタイトルの中から、ベンチマークプログラムの用意されている「LOST PLANET」「デビル メイ クライ 4」「モンスターハンター フロンティア」の3タイトルを使ってIGP性能の比較を行ってみました。
各テストの描画設定に関しては、「LOST PLANET」が各項目を低もしくはOFFに設定した最低負荷設定で解像度は800×600、「デビル メイ クライ 4」は解像度1280×720でアンチエイリアシング以外の項目をHIGHに設定しています。なお、Intelの「GMA X4500HD」がアンチエイリアシングをサポートしていないので、両タイトルともにアンチエイリアシングはOFFに設定しています。




スコアの傾向としては先に紹介したFuturemarkの3DMark シリーズの結果と同じく、『GeForce 9400』が『GMA X4500HD』に2倍近い差をつけて圧倒しています。
ちょっと面白いのが「モンスターハンター フロンティア」のスコアで、解像度1280×720設定時の『GeForce 9400』のスコアが、解像度800×600設定時の『GMA X4500HD』のスコアを上回っています。両製品間のパフォーマンス差が顕著に表れた結果と言えるかと思います。
ただ、『GMA X4500HD』を寄せ付けないパフォーマンスを見せている『GeForce 9400』ですが、「デビル メイ クライ 4」では、『GMA X4500HD』を圧倒しているものの『GeForce 9400』も30fpsを割り込み、かなり低負荷に設定してある「LOST PLANET」でも60fpsに届かないなど、比較的新しいゲームタイトルを遊ぶにはまだまだパワー不足といった印象を受けますね。
3D描画系ベンチマークテストの最後に、DirectX 10ベンチマークソフトである「Call of Juarez DX10 Benchmark」の他、「FINAL FANTASY XI Official Benchmark Program 3」やここではお馴染みの「はとぅねベンチ」での比較も行ってみました。



ベンチ結果をみていくと、「FINAL FANTASY XI」と「はとぅねベンチ」では相変わらず『GeForce 9400』が優位を保っています。「FINAL FANTASY XI」クラスのゲームであれば多少描画設定を高くしても遊べる位のパフォーマンスを『GeForce 9400』は持っているようです。
また、これまでのベンチマークスコアの傾向と比べると、『GMA X4500HD』がかなり善戦している「はとぅねベンチ」ですが、結局アンチエイリアシングをサポートしていないが為にアンチエイリアシング4倍設定時と8倍設定時はノースコアとなってしまっています。アンチエイリアシングを設定出来ないのは残念な仕様ですね。
「Call of Juarez DX10 Benchmark」については、流石にIGPの比較ベンチマークとして利用するには重すぎたようですが、このテストのMax FPSでのみ『GMA X4500HD』が『GeForce 9400』を上回っています。平均・最低FPSでは『GeForce 9400』に劣っているうえ、両者とも10fpsすら出ないようなどんぐりの背比べ状態ではありますが、3D描画系ベンチマークで唯一『GMA X4500HD』が優位な項目となっているのでちょっとピックアップしてみました。
IGPの性能比較が一段落したところで、続いてはメモリアクセス性能を中心に『GA-E7AUM-DS2H』と『GA-EG45M-DS2H』のパフォーマンスを比較してみました。比較に用いたベンチマークソフトは「SiSoftware Sandra 2009 (15.60)」「CrystalMark 2004R3」「Super PI 1.5 Mod XS」「CINEBENCH R10」です。






IGP性能では『GMA X4500HD』を圧倒していた『GeForce 9400』ですが、メモリアクセス性能では『Intel G45』よりも明らかに低いスコアとなっています。このメモリアクセス性能差が影響してか、メモリ速度がスコアに影響しやすいSuper PI 4M(419万桁)では『Intel G45』に明確な差を付けられてしまっています。
IGPを内蔵するチップセットの場合メインメモリをVRAMとして利用する事になるので、『GeForce 9400』のメモリアクセス性能が『Intel G45』に劣っているのは、IGP性能に重きを置いているからなのかもしれません。実際、メモリアクセス性能の差よりもIGP性能の方が体感しやすいですからね。
Blu-ray DiscやHD動画撮影可能カメラの普及によって、高解像度な動画コンテンツを利用する機会の増えた現在、ローエンドGPUやIGPには3D描画性能以上に重要な要素となっている動画再生支援機能ですが、『GeForce 9400』は第2世代の「PureVideo HD」、『GMA X4500HD』は「Intel Clear Video Technology」と、それぞれ動画再生支援機能をサポートしています。
今回この二つのIGPの動画再生支援機能を比較する為、1920×1080/29.97fpsの動画をBDMV-32MbpsとAVCHD-18Mbpsの2形式用意して、『PowerDVD 8 Ultra』で再生中のCPU使用率を「NT-CPU モニタ v1.46a」でロギングしてみました。



再生中のCPU使用率推移グラフだと差が分かりづらいですが、平均値を見てみると意外と差が付いており、『GeForce 9400』が『GMA X4500HD』の2分の1〜4分の1前後のCPU使用率に抑えられています。動画再生支援機能によるCPU負荷低減という点に関しては、『GeForce 9400』の方に歩があるようですね。
『GeForce 9400』と『Intel G45』の比較検証の最後に、システム全体の消費電力比較結果を紹介します。測定方法はいつもの通りモニタを除くシステム全体の消費電力、つまり電源ユニットが消費する消費電力をワットチェッカーで測定すると言う内容です。

比較結果を見てみると、両環境の消費電力差は予想外に小さく、3DMark06(TEST2実行中)のように『GeForce 9400』の方が消費電力が低めになっている点が目立ちます。
いずれの項目も瞬間最大消費電力を記録しているので、表示間隔が1秒のワットチェッカーでは多少の誤差が発生する事は考えられますが、少なくとも同じパーツを使って構築した『GeForce 9400』搭載環境の消費電力は『Intel G45』と同程度か若干低めになっている事は間違いなさそうです。
今回『GeForce 9400』と『Intel G45』の比較を行ってきましたが、IGPのパフォーマンスで圧倒的な優位性を見せつけ、それでいて消費電力は『Intel G45』と同等以下という結果を残した『GeForce 9400』の完勝と言っても良いような内容になりました。
メモリアクセス性能では『Intel G45』が上回っているものの、大して体感出来る差ではないでしょうし、Super PIでワールドレコードを狙うような環境向けのマザーボードでない事は明らかですから、ごく一般的な用途ではそこまで気にする必要はないように感じます。
ただ、圧倒的に良すぎると言うのもアレなのでちょっと文句をつけさせてもらえば、メモリの設定やOC設定に関してはやや癖がある点が挙げられます。具体的に言うと、今回の比較環境だとDDR2-800 CL5以上の設定(DDR2-800 CL4やDDR2-1066 CL5)や、CPUのFSBを1600MHzにOCしたりすると、電圧をいくら調整してもBIOS設定のリカバリーがかかってしまいます。
メモリに関しては、Gigabyteのマニュアル等にも「DDR2-1066対応メモリはサポートするよ、ただしDDR2-800動作で動かしたときだけね」と記載してあるので、この辺は仕様なのかもしれませんが、メモリ相性がキツキツのASUS製『GeForce 9300』搭載マザー『P5N7A-VM』という前例がありますので、『GeForce 9300/9400』自体メモリとの相性が厳しめなのかもしれません。
NVIDIAの『GeForce 9400』は、パフォーマンス面では間違いなくIntel環境最強のIGPを備えるチップセットですので、その実力を確実に発揮させる為にも組み合わせるメモリは慎重に選択した方が良さそうです。
最後におまけで『Radeon HD 3850-512MB』を搭載した際のパフォーマンス比較を掲載しておきます。Intel G45 チップセットを搭載している『GA-EG45M-DS2H』は、PCI Express x16スロットがPCI Express x4相当のものなので、当然パフォーマンス的には不利になる事が予想されます。
以下に比較結果グラフだけ掲載しておきますので、参考までにご覧頂ければ幸いです。





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◆ 検証環境 〜 Gigabyte製microATXマザーボードで比較 〜 |
今回の「GeForce 9400 チップセット」と「G45 チップセット」を比較検証は、『GA-E7AUM-DS2H』と『GA-EG45M-DS2H』のGigabyte製マザーボード2製品を利用して行いました。
その他のパーツ構成としては、デュアルコアの『Pentium Dual-Core E5200』とクアッドコアの『Core 2 Extreme QX9650』の2種類を用意し、メモリはA-DATAの『DDR2-800+ 2GB×2』を利用しています。
なお、『DDR2-800+ 2GB×2』はCL4での動作をサポートしていますが、GeForce 9400 チップセットを搭載する『GA-E7AUM-DS2H』がCL4設定では正常に動作しなかったので、両環境共にCL5で検証を行っています。


◆ IGP性能比較その1 〜 Futuremark 3DMark シリーズ 〜 |
特に最近はWindows VistaのAeroをはじめ、動画再生支援機能やGPUアクセラレーションなど、IGPのパフォーマンスがPCの快適さに占める割合が増えてきている現状を鑑みても、NVIDIAとIntelの最新IGPを備えるチップセット搭載環境での比較で最も気になるのは、やはりIGPの性能かと思います。
まずは3D描画性能比較ベンチマークソフトの定番であるFuturemarkの「3DMark シリーズ」を使って、『GeForce 9400』とG45のIGPである『GMA X4500HD』のパフォーマンス比較を行ってみました。




既に各所で出回っている情報の通り、NVIDIA最新のIGP(mGPU)である『GeForce 9400』が総合スコアで2倍近い差をつけて『GMA X4500HD』を圧倒しており、特にDirectX 10ベンチマークである「3DMark Vantage」ではGPUスコアで2.5〜5倍もの大差をつけています。
また、注目したいのは3DMark VantageのCPUスコアで、どちらも同じCPUを使って測定するにも関わらず『Pentium Dual-Core E5200』搭載時のCPUスコアに3000近い差が付いており、PhysXによる物理演算の支援が有効になっている事を確認出来ますね。
◆ IGP性能比較その2 〜 LOST PLANET & DEVIL MAY CRY 4 & MHF 〜 |
続いて、日本のゲームメーカーとしては積極的に自社タイトルのPC版をリリースしているCAPCOMのゲームタイトルの中から、ベンチマークプログラムの用意されている「LOST PLANET」「デビル メイ クライ 4」「モンスターハンター フロンティア」の3タイトルを使ってIGP性能の比較を行ってみました。
各テストの描画設定に関しては、「LOST PLANET」が各項目を低もしくはOFFに設定した最低負荷設定で解像度は800×600、「デビル メイ クライ 4」は解像度1280×720でアンチエイリアシング以外の項目をHIGHに設定しています。なお、Intelの「GMA X4500HD」がアンチエイリアシングをサポートしていないので、両タイトルともにアンチエイリアシングはOFFに設定しています。




スコアの傾向としては先に紹介したFuturemarkの3DMark シリーズの結果と同じく、『GeForce 9400』が『GMA X4500HD』に2倍近い差をつけて圧倒しています。
ちょっと面白いのが「モンスターハンター フロンティア」のスコアで、解像度1280×720設定時の『GeForce 9400』のスコアが、解像度800×600設定時の『GMA X4500HD』のスコアを上回っています。両製品間のパフォーマンス差が顕著に表れた結果と言えるかと思います。
ただ、『GMA X4500HD』を寄せ付けないパフォーマンスを見せている『GeForce 9400』ですが、「デビル メイ クライ 4」では、『GMA X4500HD』を圧倒しているものの『GeForce 9400』も30fpsを割り込み、かなり低負荷に設定してある「LOST PLANET」でも60fpsに届かないなど、比較的新しいゲームタイトルを遊ぶにはまだまだパワー不足といった印象を受けますね。
◆ IGP性能比較その3 〜 FINAL FANTASY XIやはとぅねベンチ 〜 |
3D描画系ベンチマークテストの最後に、DirectX 10ベンチマークソフトである「Call of Juarez DX10 Benchmark」の他、「FINAL FANTASY XI Official Benchmark Program 3」やここではお馴染みの「はとぅねベンチ」での比較も行ってみました。



ベンチ結果をみていくと、「FINAL FANTASY XI」と「はとぅねベンチ」では相変わらず『GeForce 9400』が優位を保っています。「FINAL FANTASY XI」クラスのゲームであれば多少描画設定を高くしても遊べる位のパフォーマンスを『GeForce 9400』は持っているようです。
また、これまでのベンチマークスコアの傾向と比べると、『GMA X4500HD』がかなり善戦している「はとぅねベンチ」ですが、結局アンチエイリアシングをサポートしていないが為にアンチエイリアシング4倍設定時と8倍設定時はノースコアとなってしまっています。アンチエイリアシングを設定出来ないのは残念な仕様ですね。
「Call of Juarez DX10 Benchmark」については、流石にIGPの比較ベンチマークとして利用するには重すぎたようですが、このテストのMax FPSでのみ『GMA X4500HD』が『GeForce 9400』を上回っています。平均・最低FPSでは『GeForce 9400』に劣っているうえ、両者とも10fpsすら出ないようなどんぐりの背比べ状態ではありますが、3D描画系ベンチマークで唯一『GMA X4500HD』が優位な項目となっているのでちょっとピックアップしてみました。
◆ チップセット性能比較 〜 メモリアクセス性能を中心に比較 〜 |
IGPの性能比較が一段落したところで、続いてはメモリアクセス性能を中心に『GA-E7AUM-DS2H』と『GA-EG45M-DS2H』のパフォーマンスを比較してみました。比較に用いたベンチマークソフトは「SiSoftware Sandra 2009 (15.60)」「CrystalMark 2004R3」「Super PI 1.5 Mod XS」「CINEBENCH R10」です。






IGP性能では『GMA X4500HD』を圧倒していた『GeForce 9400』ですが、メモリアクセス性能では『Intel G45』よりも明らかに低いスコアとなっています。このメモリアクセス性能差が影響してか、メモリ速度がスコアに影響しやすいSuper PI 4M(419万桁)では『Intel G45』に明確な差を付けられてしまっています。
IGPを内蔵するチップセットの場合メインメモリをVRAMとして利用する事になるので、『GeForce 9400』のメモリアクセス性能が『Intel G45』に劣っているのは、IGP性能に重きを置いているからなのかもしれません。実際、メモリアクセス性能の差よりもIGP性能の方が体感しやすいですからね。
◆ 動画再生支援機能を比較 |
Blu-ray DiscやHD動画撮影可能カメラの普及によって、高解像度な動画コンテンツを利用する機会の増えた現在、ローエンドGPUやIGPには3D描画性能以上に重要な要素となっている動画再生支援機能ですが、『GeForce 9400』は第2世代の「PureVideo HD」、『GMA X4500HD』は「Intel Clear Video Technology」と、それぞれ動画再生支援機能をサポートしています。
今回この二つのIGPの動画再生支援機能を比較する為、1920×1080/29.97fpsの動画をBDMV-32MbpsとAVCHD-18Mbpsの2形式用意して、『PowerDVD 8 Ultra』で再生中のCPU使用率を「NT-CPU モニタ v1.46a」でロギングしてみました。



再生中のCPU使用率推移グラフだと差が分かりづらいですが、平均値を見てみると意外と差が付いており、『GeForce 9400』が『GMA X4500HD』の2分の1〜4分の1前後のCPU使用率に抑えられています。動画再生支援機能によるCPU負荷低減という点に関しては、『GeForce 9400』の方に歩があるようですね。
◆ システム全体の消費電力比較 |
『GeForce 9400』と『Intel G45』の比較検証の最後に、システム全体の消費電力比較結果を紹介します。測定方法はいつもの通りモニタを除くシステム全体の消費電力、つまり電源ユニットが消費する消費電力をワットチェッカーで測定すると言う内容です。

比較結果を見てみると、両環境の消費電力差は予想外に小さく、3DMark06(TEST2実行中)のように『GeForce 9400』の方が消費電力が低めになっている点が目立ちます。
いずれの項目も瞬間最大消費電力を記録しているので、表示間隔が1秒のワットチェッカーでは多少の誤差が発生する事は考えられますが、少なくとも同じパーツを使って構築した『GeForce 9400』搭載環境の消費電力は『Intel G45』と同程度か若干低めになっている事は間違いなさそうです。
◆ まとめ 〜 ベンチマーク比較では『GeForce 9400』が圧倒的に優勢 〜 |
今回『GeForce 9400』と『Intel G45』の比較を行ってきましたが、IGPのパフォーマンスで圧倒的な優位性を見せつけ、それでいて消費電力は『Intel G45』と同等以下という結果を残した『GeForce 9400』の完勝と言っても良いような内容になりました。
メモリアクセス性能では『Intel G45』が上回っているものの、大して体感出来る差ではないでしょうし、Super PIでワールドレコードを狙うような環境向けのマザーボードでない事は明らかですから、ごく一般的な用途ではそこまで気にする必要はないように感じます。
ただ、圧倒的に良すぎると言うのもアレなのでちょっと文句をつけさせてもらえば、メモリの設定やOC設定に関してはやや癖がある点が挙げられます。具体的に言うと、今回の比較環境だとDDR2-800 CL5以上の設定(DDR2-800 CL4やDDR2-1066 CL5)や、CPUのFSBを1600MHzにOCしたりすると、電圧をいくら調整してもBIOS設定のリカバリーがかかってしまいます。
メモリに関しては、Gigabyteのマニュアル等にも「DDR2-1066対応メモリはサポートするよ、ただしDDR2-800動作で動かしたときだけね」と記載してあるので、この辺は仕様なのかもしれませんが、メモリ相性がキツキツのASUS製『GeForce 9300』搭載マザー『P5N7A-VM』という前例がありますので、『GeForce 9300/9400』自体メモリとの相性が厳しめなのかもしれません。
NVIDIAの『GeForce 9400』は、パフォーマンス面では間違いなくIntel環境最強のIGPを備えるチップセットですので、その実力を確実に発揮させる為にも組み合わせるメモリは慎重に選択した方が良さそうです。
◆ おまけ 〜 ビデオカードを増設したなら… 〜 |
最後におまけで『Radeon HD 3850-512MB』を搭載した際のパフォーマンス比較を掲載しておきます。Intel G45 チップセットを搭載している『GA-EG45M-DS2H』は、PCI Express x16スロットがPCI Express x4相当のものなので、当然パフォーマンス的には不利になる事が予想されます。
以下に比較結果グラフだけ掲載しておきますので、参考までにご覧頂ければ幸いです。





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コメント
コメント一覧 (1)
特に動画再生支援の辺りの性能が気になっていたので助かりました。
E5700とE7AUMで早速注文したのでこれから組み立てるのが楽しみです。ありがとうございました〜