TSKUMO eX.で販売されている9,999円の「Radeon HD 3850」2枚を使って、CrossFire Xの検証をおこなってみました。これまでCrossFireを試した事はあったのですが、CrossFire Xを検証するのは初めてだったりします。(2枚差しなので大差はないですが…)
なお、今回CrossFire X検証に利用した9,999円の「Radeon HD 3850」にはCrossFire ブリッジが付属していなかったので、以前購入した「Radeon HD 2600 XT」に付属していたものを利用しています。
なお、今回CrossFire X検証に利用した9,999円の「Radeon HD 3850」にはCrossFire ブリッジが付属していなかったので、以前購入した「Radeon HD 2600 XT」に付属していたものを利用しています。
◆ 検証環境
今回のCrossFire X検証では、シングルGPU時とCrossFire X時のパフォーマンス比較に加え、NVIDIAのミドルハイクラスGPU『GeForce 9800 GTX』のスコアも併せて比較しました。
GPUの仕様と検証に利用した環境は以下の通りです。


◆ 3DMark06
まずはビデオカード性能比較の定番ベンチマーク「3DMark06」のスコア比較結果からです。…本当は3DMark Vantageでの比較も行いたいところですが、購入方法が面倒なのでこのサイトではしばらく「3DMark06」を使って検証を行っていきたいと思います。

CrossFire X時の「Radeon HD 3850」の総合スコアを見てみると、シングルGPU時(10475)の約1.54倍となる16,165というスコアを記録しており、単体では大きく差をつけられているGeForce 9800 GTXのスコアを上回っています。
実売価格9,999円のハイパフォーマンスローエンドGPU「Radeon HD 3850」でも、2枚差しにすればミドルハイクラスの『GeForce 9800 GTX』を上回るポテンシャルを持っているということがお分かり頂けるかと思います。(まぁ、もともと両者ともハイエンドGPUだった訳ですが…)
余談ですが、SM2.0やSM3.0/HDRのスコアではGeForce 9800 GTXに対してまずまずの差を付けていますから、もう少しCPUをOCすれば更なるスコア向上を図れるのかもしれませんが、私の用意しているテスト環境でこの時期にこれ以上のオーバークロックを行うのは厳しいので検証できませんでした。
今後登場するハイエンドクラスのGPUやSLI・CrossFire XなどマルチGPUの比較を行う為には、3DMark06の標準解像度ではCPUが足を引っ張ってしまう為、解像度を上げてCPUの影響力を相対的に下げて検証を行う必要がありそうです。次回以降の検証までに高解像度・高負荷の導入を検討しておきます。
◆ Lost Planet Extreme Condition
続いて、カプコンから発売されているDirectX 9/10両対応ゲーム「Lost Planet Extreme Condition」のパフォーマンス比較結果を掲載しました。


このテストでは、DirectX 10版の高負荷設定時にCrossFire X構成の「Radeon HD 3850」が「GeForce 9800 GTX」を上回るパフォーマンスを発揮するなど、マルチGPUの効果が見られる反面、DirectX 9版ではCrossFire X時の方がシングルGPU時よりもパフォーマンスダウンしており、"どのような局面でもシングルGPUよりパフォーマンスが向上するわけではない"というマルチGPUの弱点を露呈した形となっています。
また、CrossFire X動作時はデモ画面が一定の周期でカクツクという現象が発生しており、スコア上はシングルGPUを上回っている項目でも、実際ゲームを遊ぶ場合にはシングルGPUの方が快適と言わざるを得ない状況でした。
「Lost Planet Extreme Condition」NVIDIAが開発に協力したゲームタイトルなので、同価格帯のGPUなら基本的にNVIDIA製GPUが有利になる傾向にありましたが、ここ最近はAMD-ATI製GPUもドライバレベルでの最適化によりポテンシャルを発揮できるようになってきたことに加え、ビデオカードの大幅な価格低下により一概にそうも言えなくなってきた感があります。
それでも、ドライバ側とゲーム側の両面から最適化されなければ本来のパフォーマンスを発揮する事が出来ないマルチGPU技術では、まだまだNVIDIAの優位性があるという事がこのテストからお分かり頂けるかと思います。複数のゲームを快適に遊ぶ事を目的として作成するゲーム用PCにマルチGPU環境を採用するのはなかなか難しそうですね。
◆ はとぅねベンチ
3DMark06やLost Planet Extreme Conditionに比べ、シンプルにGPUへ負荷をかける事が出来るベンチマークソフトとして重宝している「はとぅねベンチ」を使ってパフォーマンス比較をおこなってみました。


結果的には、umaumaではCrossFire Xにより約1.7〜1.8倍のパフォーマンス向上を確認する事が出来ます。このパフォーマンス向上率を見るとCrossFire XによるマルチGPU構成がかなり理想的に機能していると言えますが、umauma64では解像度や負荷の設定によってはシングルGPUに逆転されているなど、安定してパフォーマンスが推移するシングルGPUとは違い、CrossFire X時のパフォーマンスは不安定でムラがある印象を受けますね。
なお、はとぅねベンチの場合どうやらCrossFireが効く場合とまったく効かない場合があるようで、テスト項目umaumaの設定可能な最高負荷の1600×1200 AA8xではGPU使用率が90%近い数値となっているものの、同様の負荷設定でumauma 64を動作させると一気に60%前後にまで低下してしまいます。さらに、低解像度なら50%を割り込むものすらあります。
シングルGPU利用時ならGPU負荷はほぼ100%で安定しているため、消費電力比較やパフォーマンス比較に便利なはとぅねベンチですが、マルチGPUの検証を行う際にはきちんとマルチGPU機能している事をGPU使用率で確認した方が良さそうです。
◆ システム全体の消費電力比較
最後はワットチェッカーでシステム全体の消費電力比較を行いました。

流石に2枚のビデオカードを動作させているだけあって、CrossFire X時の消費電力はアイドル時・負荷時ともに「GeForce 9800 GTX」を上回っています。全体的に消費電力が高めなのはCPUをOCしている事でシステム全体の消費電力が底上げされているからですが、シングルGPU時との消費電力差を見ればCrossFire Xによって省電力性を大きく犠牲になる事がお分かり頂けると思います。
消費電力の増加に関しては、ゲームによって不安定でムラのあるパフォーマンスとは対照的にリニアに増加する要素である点にも注意しなければなりませんね。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
CrossFire Xを行う事でリニアに増加する消費電力とコストに対し、得られるのは限定された環境でのパフォーマンスアップに留まる為、やはり複数の快適にゲームを遊ぶという点ではハイパフォーマンスなシングルGPUを導入する事が有効と言えるでしょう。
ベンチマークテストや特定のゲームでのパフォーマンスを追及するという観点で見たマルチGPUはもちろん有効な選択肢なのですが、やはり万人向けの技術であるとは言い難いというのが今回の検証を行って感じたCrossFire Xに対する私の印象です。
最安値情報 …coneco.netより
・Radeon HD 3850搭載ビデオカード
・GeForce 9800 GTX搭載ビデオカード
今回のCrossFire X検証では、シングルGPU時とCrossFire X時のパフォーマンス比較に加え、NVIDIAのミドルハイクラスGPU『GeForce 9800 GTX』のスコアも併せて比較しました。
GPUの仕様と検証に利用した環境は以下の通りです。
| CPU | ・Core 2 Extreme QX9650 OC (4.2GHz) | 【価格比較】 |
| M/B | ・DFI LP LT P35-T2R | 【価格比較】 |
| MEM | ・Patriot DDR2-800 CL5 2GB ×2枚 | 【価格比較】 |
| HDD | ・Deskstar 7K160 (160GB) | 【価格比較】 |
| PSU | ・Zippy-660W HU2 (HU2-5660V) | 【価格比較】 |
| OS | ・Windows Vista Ultimate SP1 | 【価格比較】 |


◆ 3DMark06
まずはビデオカード性能比較の定番ベンチマーク「3DMark06」のスコア比較結果からです。…本当は3DMark Vantageでの比較も行いたいところですが、購入方法が面倒なのでこのサイトではしばらく「3DMark06」を使って検証を行っていきたいと思います。

CrossFire X時の「Radeon HD 3850」の総合スコアを見てみると、シングルGPU時(10475)の約1.54倍となる16,165というスコアを記録しており、単体では大きく差をつけられているGeForce 9800 GTXのスコアを上回っています。
実売価格9,999円のハイパフォーマンスローエンドGPU「Radeon HD 3850」でも、2枚差しにすればミドルハイクラスの『GeForce 9800 GTX』を上回るポテンシャルを持っているということがお分かり頂けるかと思います。(まぁ、もともと両者ともハイエンドGPUだった訳ですが…)
余談ですが、SM2.0やSM3.0/HDRのスコアではGeForce 9800 GTXに対してまずまずの差を付けていますから、もう少しCPUをOCすれば更なるスコア向上を図れるのかもしれませんが、私の用意しているテスト環境でこの時期にこれ以上のオーバークロックを行うのは厳しいので検証できませんでした。
今後登場するハイエンドクラスのGPUやSLI・CrossFire XなどマルチGPUの比較を行う為には、3DMark06の標準解像度ではCPUが足を引っ張ってしまう為、解像度を上げてCPUの影響力を相対的に下げて検証を行う必要がありそうです。次回以降の検証までに高解像度・高負荷の導入を検討しておきます。
◆ Lost Planet Extreme Condition
続いて、カプコンから発売されているDirectX 9/10両対応ゲーム「Lost Planet Extreme Condition」のパフォーマンス比較結果を掲載しました。


このテストでは、DirectX 10版の高負荷設定時にCrossFire X構成の「Radeon HD 3850」が「GeForce 9800 GTX」を上回るパフォーマンスを発揮するなど、マルチGPUの効果が見られる反面、DirectX 9版ではCrossFire X時の方がシングルGPU時よりもパフォーマンスダウンしており、"どのような局面でもシングルGPUよりパフォーマンスが向上するわけではない"というマルチGPUの弱点を露呈した形となっています。
また、CrossFire X動作時はデモ画面が一定の周期でカクツクという現象が発生しており、スコア上はシングルGPUを上回っている項目でも、実際ゲームを遊ぶ場合にはシングルGPUの方が快適と言わざるを得ない状況でした。
「Lost Planet Extreme Condition」NVIDIAが開発に協力したゲームタイトルなので、同価格帯のGPUなら基本的にNVIDIA製GPUが有利になる傾向にありましたが、ここ最近はAMD-ATI製GPUもドライバレベルでの最適化によりポテンシャルを発揮できるようになってきたことに加え、ビデオカードの大幅な価格低下により一概にそうも言えなくなってきた感があります。
それでも、ドライバ側とゲーム側の両面から最適化されなければ本来のパフォーマンスを発揮する事が出来ないマルチGPU技術では、まだまだNVIDIAの優位性があるという事がこのテストからお分かり頂けるかと思います。複数のゲームを快適に遊ぶ事を目的として作成するゲーム用PCにマルチGPU環境を採用するのはなかなか難しそうですね。
◆ はとぅねベンチ
3DMark06やLost Planet Extreme Conditionに比べ、シンプルにGPUへ負荷をかける事が出来るベンチマークソフトとして重宝している「はとぅねベンチ」を使ってパフォーマンス比較をおこなってみました。


結果的には、umaumaではCrossFire Xにより約1.7〜1.8倍のパフォーマンス向上を確認する事が出来ます。このパフォーマンス向上率を見るとCrossFire XによるマルチGPU構成がかなり理想的に機能していると言えますが、umauma64では解像度や負荷の設定によってはシングルGPUに逆転されているなど、安定してパフォーマンスが推移するシングルGPUとは違い、CrossFire X時のパフォーマンスは不安定でムラがある印象を受けますね。
なお、はとぅねベンチの場合どうやらCrossFireが効く場合とまったく効かない場合があるようで、テスト項目umaumaの設定可能な最高負荷の1600×1200 AA8xではGPU使用率が90%近い数値となっているものの、同様の負荷設定でumauma 64を動作させると一気に60%前後にまで低下してしまいます。さらに、低解像度なら50%を割り込むものすらあります。
シングルGPU利用時ならGPU負荷はほぼ100%で安定しているため、消費電力比較やパフォーマンス比較に便利なはとぅねベンチですが、マルチGPUの検証を行う際にはきちんとマルチGPU機能している事をGPU使用率で確認した方が良さそうです。
◆ システム全体の消費電力比較
最後はワットチェッカーでシステム全体の消費電力比較を行いました。

流石に2枚のビデオカードを動作させているだけあって、CrossFire X時の消費電力はアイドル時・負荷時ともに「GeForce 9800 GTX」を上回っています。全体的に消費電力が高めなのはCPUをOCしている事でシステム全体の消費電力が底上げされているからですが、シングルGPU時との消費電力差を見ればCrossFire Xによって省電力性を大きく犠牲になる事がお分かり頂けると思います。
消費電力の増加に関しては、ゲームによって不安定でムラのあるパフォーマンスとは対照的にリニアに増加する要素である点にも注意しなければなりませんね。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
CrossFire Xを行う事でリニアに増加する消費電力とコストに対し、得られるのは限定された環境でのパフォーマンスアップに留まる為、やはり複数の快適にゲームを遊ぶという点ではハイパフォーマンスなシングルGPUを導入する事が有効と言えるでしょう。
ベンチマークテストや特定のゲームでのパフォーマンスを追及するという観点で見たマルチGPUはもちろん有効な選択肢なのですが、やはり万人向けの技術であるとは言い難いというのが今回の検証を行って感じたCrossFire Xに対する私の印象です。
最安値情報 …coneco.netより
・Radeon HD 3850搭載ビデオカード
・GeForce 9800 GTX搭載ビデオカード





コメント
コメント一覧 (2)
現在のCrossFire Xは、2つ以上のGPUを同時に動作させる事でパフォーマンス向上を図る技術として定義されているので、2GPU、3GPU、4GPUのいずれもCrossFire X構成という事になります。
CrossFire Xの定義についてはAMDの公式サイトに英文ではありますが記載されているのでそちらをご覧ください。
http://game.amd.com/us-en/crossfirex_about.aspx