先日紹介した3DMarkの特価販売と同じく、Steamのサマーセールで販売されている「PCMark 8」についての話です。

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いつもは5,000円くらいするお高いベンチマークソフト


 Steamで販売されているPCMark 8はAdvanced Edition。通常価格4,980円のところ、7月5日までのサマーセール特価で996円で販売されています。


 Advanced Editionでは、無料版のBasic Editionで実行可能な「Home」テストの他に、「Creative」と「Work」の2種類の基本テストと、「Storage」と「Application」などが実行可能となります。

 また、ベンチマーク結果をFuturemarkのウェブサイトに送信することなく、PCMark 8上で直接表示できるようになるなど、Basic Editionに設けられている基本機能の制限がほぼ解除されます。



OpenCL対応デバイスのパフォーマンスもスコアを左右


 PCMarkは「PCの総合的なパフォーマンスを数値化するベンチマークテスト」であり、CPUやGPUだけでなく、メモリやストレージといったパーツのパフォーマンスがスコアを左右するように出来ています。

 最新版であるPCMark 8では、テストの一部にOpenCLを採用しており、OpenCLに対応したGPUを備えた環境ではより高いスコアを記録することができます。このため、AMDのAPUなどは競合のIntel製品に対して優位なスコアを出せたりするようですね。

 PCMark 8の基本テストは「Home」「Creative」「Work」の3つで、それぞれが想定する用途に合わせた小テスト群をまとめたものとなっています。

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 各テストは「Run Accelerated」と「Run Conventional」の2種類の方法で実行可能で、それぞれの違いは、前者がOpenCL対応の最新版、後者はOpenCL非対応のPCMark 8リリース当初のテスト内容となっています。実行するのは基本的に「Run Accelerated」でしょう。

 テストが開始されると、まずOpenCLテストが実行され、続いて各テスト毎に小テスト群を3回ループ実行します。テストスコアのブレを抑えるための3ループ実行なのでしょうが、実行時間の長いこと長いこと……最も多くのテスト群を実行するCreativeでは、実行時間の目安が40〜120分とされています。

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AMDがプッシュするベンチマークソフトのひとつ


 PCMark 8はPCの総合力をスコア化するベンチマークテストであり、CPUに特化してスコアを取得するタイプのベンチマークテストより、実際のPC環境においての快適性や体感速度の指標として優れているとして、AMDが推奨しているベンチマークテストの1つだったりします。


 OpenCL環境でのパフォーマンスや、Futuremarkが想定する日常的な利用シーンでの総合的なパフォーマンスを測定するベンチマークとしては確かに有用ではあるのですが、実行時間の長さ、総合的なパフォーマンスというふわっとしたものの数値化ということで、結構扱いが難しいベンチマークテストでもあります。

 まあ、興味があるなら、安いうちに買っておいてもよいでしょう。通常時の価格は、趣味でベンチマークテストを動かすという目的にしては高価過ぎますから……