先日紹介した15mm厚の薄型140mm径ファン『Ultra Sleek Vortex 14』と同時に、同ファンをProlimatechブランドを代表するCPUクーラー『Megahalems』にマウントするためのファンクリップ『Megahalems USV 14 Clip』が発売されました。


『Ultra Sleek Vortex 14』 × 『Megahalems』


 元々120mmファン向けに設計されたヒートシンクである『Megahalems』ですが、『Super Mega』以降のMegahalems シリーズ製品では140mmファンもサポートされてきました。ただし、Megahalems シリーズの標準ファンクリップは25mm厚ファンのみのサポートであったため、そのままでは140mm径15mm厚ファンの『Ultra Sleek Vortex 14』は取り付けることができませんでした。そこで、『Megahalems USV 14 Clip』が登場した訳ですね。

 『Megahalems USV 14 Clip』には4本の金属製クリップが同梱されており、2基の『Ultra Sleek Vortex 14』を用意すればデュアルファン構成が可能となります。なお、『Megahalems USV 14 Clip』は『Ultra Sleek Vortex 14』専用品であるとされていますが、フレームの内側(ヒートシンク側)で固定する仕様となっているので、リブなしタイプのファンであれば、『Ultra Sleek Vortex 14』以外のファンを搭載することも可能です。

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メモリスロットとの干渉を回避可能に


 Megahalems シリーズは、ヒートシンク自体の厚みがそれなりにあるタイプの製品なので、一般的に背面排気と言われるバックパネル側に排気する取り付け方向でマザーボードに搭載すると、メモリスロット上にファンが被ってしまう仕様でした。120mmファンを搭載する場合であれば、全高40mm程度のメモリであればそれほど問題ないのですが、140mmファンを搭載する場合や、大型ヒートシンクを備えるメモリとの組み合わせに難があります。

 しかし、Megahalems シリーズが標準サポートする25mm厚ファンより10mm薄い『Ultra Sleek Vortex 14』を搭載した場合、メモリスロットとのクリアランスが薄型サイドフローヒートシンク並に確保できるようになります。マザーボードのレイアウトに依存するため、全ての環境でという訳にはいかないかもしれませんが、大半のマザーボードではメモリとの干渉を気にせず使えるようになりそうです。

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価格的に厳しい『Ultra Sleek Vortex 14』のデュアルファン


 『Megahalems』でありながら、メモリスロットとのクリアランスが確保できるというのはなかなか魅力的ですね。140mmファンと径も大きいので、LGA 2011環境ではメモリをはじめ周辺コンポーネントの冷却もそれなりに期待できそうな感じです。

 ただ、1基あたり2,500円程度と、ケースファンとしてはかなり高価な部類に入る『Ultra Sleek Vortex 14』を2基用意し、さらにファンクリップの『Megahalems USV 14 Clip』を買うことを考えると、一式揃えるのに掛かるコストは軽く10,000円を超えることになるので、費用対効果的には少々厳しいものがあります。

 Megahalemsのデザインが気に入っているとか、カラーバリエーションモデルにビビッと来てるとか、そんな感じで費用対効果より優越する理由がないと、『Ultra Sleek Vortex 14』と『Megahalems』を組み合わせることは、そうそう無さそうですね。