以前紹介したHISのRadeon HD 7850搭載ビデオカード『H785F1G2M』は、これまでHTPC用に使っていたHISのRadeon HD 4850搭載ビデオカード『H485QX512P』との交換を予定しています。

 一気に3世代分のアップグレードとなるHD 4850からHD 7850へのアップグレードは、どの程度のパフォーマンスアップをもたらすのか、本番環境に突っ込む前にベンチマークテストでチェックしてみました。

4850 vs 7850

3DMark06と作り直し版ファイナルファンタジー XIVベンチでテスト


 今回比較に用いたベンチマークテストは、かつての定番3Dベンチマークテスト「3DMark06」と、先日リリースされた「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編」の2つです。他のベンチマークテストについては、時間が取れればやってみようかと思います。











































































ベンダー HIS HIS
製品名 H485QX512P H785F1G2M
搭載GPU ATI Radeon HD 4850 AMD Radeon HD 7850
アーキテクチャ VLIW5 Graphics Core Next
製造プロセス 55nm 28nm
Stream Processor 800基 1024基
GPUクロック 685MHz(+60MHz OC) 860MHz
VRAM 512MB GDDR3 1024MB GDDR5
VRAMクロック 2.2Gbps 4.8Gbps
メモリバス 256bit 256bit
メモリ帯域 70.4GB/s 153.6GB/s
インターフェース PCI Express 2.0 x16 PCI Express 3.0 x16


 テスト環境は下記の通り。なお、CPUはASUS P8Z77-VのUEFIで「Ratio Synchronizing Control」を有効にしているので、負荷の程度に関わらず全CPUコアがTurbo Boostの最大動作倍率である38倍(=3.8GHz)で動作します。




































テスト環境
CPU Intel Core i5-3570K
マザーボード ASUS P8Z77-V (UEFI ver:1805)
メモリ DDR3-1600 4GB×4 CL11
電源ユニット SilverStone SST-ST75F-P
OS Windows 7 Professional 64bit SP1
ドライバ AMD Catalyst 13.1



Futuremark 3DMark06 Build 1.2.1


 まずは「3DMark06」の結果です。3DMark06では、Basic Editionでもテスト可能なデフォルト設定の他、解像度を2560×1440ドット、アンチエイリアシングを8倍、異方性フィルタリング16倍という、高負荷設定でのテストを実行してみました。

3DMark06 - Default
4850-3dm67850-3dm6


3DMark06 - 2560x1440
4850-3dm6-25607850-3dm6-2560

 結果は「Radeon HD 7850」の圧勝で、デフォルト設定時には総合スコアで約1.9倍、高負荷設定時には約2.6倍という大差をつけています。

 Radeon HD 4850は当時のハイエンドGPUで、Radeon HD 7850は現在のミドルハイGPUですが、3世代を経たGPUの進化がいかに大きいかが実感できる結果ですね。



ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編


 続いては、作り直し版ファイナルファンタジーXIVのベンチマーク結果です。

 最初にリリースされたファイナルファンタジーXIVに比べ、細かい描画設定が可能となった作り直し版ですが、今回はプリセットの中から「1280×720ドット + 標準品質」と「1920×1080ドット + 最高品質」の2パターンの設定でテストを行いました。

新ファイナルファンタジー XIV

4850-ff14-12807850-ff14

4850-ff14-19207850-ff14-1920

 3DMarkと比べると若干差が小さくなっていますが、それでもHD 7850の圧勝は揺るがず、1280×720設定時に約1.6倍、1920×1080設定時には2.4倍の大差をつけています。

 HD 7850の圧勝っぷりに目が行きがちですが、HD 4850も標準設定であれば「非常に快適」にプレイ可能とされる7,000を超えるスコアをマークしており、多少描画クオリティを妥協すれば、まだ現役で使えそうな結果となっているところにも注目です。



消費電力の比較


 最後はテストPCの消費電力をワットチェッカーで測定した結果を紹介します。

 測定は、システムを10分ほど操作せずに放置した「アイドル時」の他、3DMark06のGraphicTest 1(デフォルト設定)と、GPU-ZのRenderer Testを実行した際の最大消費電力をそれぞれ測定しています。

消費電力

 まず気になるのは、アイドル時の消費電力で23Wもの差がついているところですね。最近のGPUは、ハイエンド製品であってもアイドル時の消費電力削減に力が注がれており、最新のアーキテクチャと28nmプロセスで製造されたHD 7850では、かなり高いレベルでの省電力化が達成されていることが分かります。

 なお、3DMark06の測定結果でHD 7850がHD 4850を17W上回る数値を記録していますが、このあたりはCPUの使用率によっても消費電力が変わってくるので少々注意が必要です。例えば、GPU負荷が高く、CPUに余裕がでるような条件と、GPUにある程度余裕があって、CPUがボトルネックになる条件では、CPUの消費電力は後者の方が高くなります。

 今回の場合、CPU負荷の低いGPU-ZのRenderer TestではHD 7850の方が低い消費電力を記録していることを見ると、3DMarkの消費電力差についてはCPUの消費電力差のように思えます。




流石に大きい3世代の格差


 最新プロセスと最新アーキテクチャを採用するミドルハイGPUたるHD 7850は、HD 4850を大きく上回るパフォーマンスを大体同じ程度の消費電力で実現しているようです。アイドル時の無駄な消費電力も大幅にカットされていますし、これだ世代が開けば買い替えるだけの魅力は十分にあるのではないでしょうか。

 私が使っている『H785F1G2M』は、メモリ容量が1GBかつ、VGAクーラーも良い部類の製品ではないので、Radeon HD 7850搭載ビデオカードとして積極的におすすめしたくなるような製品ではありませんが、このレベルのパフォーマンスが1万円代中盤で手に入ると考えれば、そう悪くないのかもしれません。