今回は、コントローラに「Indilinx Everest 2」を搭載したOCZブランドのSSD「AGILITY4 シリーズ」の128GBモデル『AGT4-25SAT3-128G』です。

 このSSDは、元は知人が持っていたもので、壊れたSSDの交換品として戻ってきたこのSSDを持て余していた知人から、結構な安値で買い取らせてもらったという、手持ちのPCパーツの中でもかなり珍しい経歴を持ったパーツだったりします。

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◆ 「Indilinx Everest 2」搭載のメインストリーム向けSSD

 OCZが2011年3月に買収したSSDコントローラメーカー「Indilinx」の名を持つ「Indilinx Everest 2」をコントローラに採用する「AGILITY4」は、SATA 6.0Gbpsに対応したOCZのメインストリーム向け2.5インチSSDです。NANDフラッシュは2Xnm世代のAsynchronous MLC NAND(非同期型MLC NAND)を採用、最大で1GBのDRAMキャッシュを備えています。

 128GBモデルでは、Sequential Read:420MB/s、Sequential Write:300MB/s、Random 4K Read:46,000IOPS、Random 4K Write:72,000IOPSというスペックとなっています。

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 分解してみると、コントローラの「Indilinx Everest 2」の他に、TSOP-48パッケージのMicron製8GB NANDフラッシュ『29F64G08CBAAA』を16個、DRAMキャッシュ用のHynixの128MB DDR3メモリチップ『H5TQ2G63BFR-H9C』を2個搭載しています。

 「Indilinx Everest 2」は熱伝導性のパッドで筐体と接続されており、放熱を促す仕様となっているのですが、崩れるタイプの脆いサーマルパッドなので、一度分解すると分解前の状態に戻すのは難しいのが難点ですね。もっとも、普通に使うのであれば、メーカー保証の無くなる分解なんてする必要はないので、製品的には特に問題はありません。

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◆ 廉価な非同期型NANDの採用もあってか、性能はそれなり

 さて、『AGT4-25SAT3-128G』のパフォーマンスは如何ほどの物なのでしょう。簡単ではありますが、ヒートシンクグラフィックで使っている『Intel Core i7-2600K』+『ASUS MAXIMUS V GENE(Intel Z77)』な機材でCrystalDiskMarkを実行してみました。

 メーカースペックには少々及ばない感じですが、まぁこんなものと言った感じですかね。Sand Force系のコントローラを搭載した非同期型NANDフラッシュを搭載したSSDは、テストデータが「0Fill」の場合と「Random」の場合では極めて大きな差がついていましたが、「Indilinx Everest 2」ではそこまで大きな差はついていないようですね。

randam
▲テストデータ ・・・ Random

0fill
▲テストデータ ・・・ 0Fill

OCZ-AGILITY4 128GB


 今から購入するのであれば、同じ「Indilinx Everest 2」を搭載し、フラッシュメモリに同期型NANDフラッシュを採用する上位シリーズの「Vertex4 シリーズ」が、あまり価格差なく販売されている現状で『AGT4-25SAT3-128G』を選ぶ理由は特に無さそうですね。