LGA 2011マザーボードに、LGA 1366対応CPUクーラーを取り付け可能になるカスタムパーツ「CPU固定プレート Ver2011」が発売されました。OVERCLOCK WORKSさんのオリジナルパーツという扱いですが、実はこの商品、私が企画・設計してごり押しで売り込んだパーツだったりします。

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◆ LGA 2011マザーの"穴"が利用可能に

 さて、この「CPU固定プレート Ver2011」ですが、LGA 2011ソケット標準のソケットカバー&バックプレートの代わりに取り付けることで、ボードの表側に用意されているCPU固定金具を排除し、マザーボードに開けられているCPUクーラー固定用の穴を利用できるようにするものです。

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 LGA 2011マザーには、LGA 1366と同じ位置にCPUクーラー固定用の穴が開いているにも関わらず、LGA2011の標準ソケットカバーでは、それを活用することができないという残念な仕様となっていました。そのため、LGA 1366対応CPUクーラーをそのままでは使えないばかりか、LGA 2011対応CPUクーラーであっても、マザーボード裏にバックプレートを設置してのねじ止めは行うことはできなかったのですが、「CPU固定プレート Ver2011」を利用することで、LGA 2011マザーボードにLGA 1366対応CPUクーラーの取り付けが可能になります。

 これまで使っていたLGA 1366対応CPUクーラーを使いまわしたい方や、重量級CPUクーラーの固定にマザーボード表面のソケット付属金具を利用するのが不安という方、大量のCPUクーラーを愛でるにあたり、いちいち各社のリテンションキットなんて買ってられないという方を想定して企画したパーツでございます。


 ざっくり使い方を紹介すると、以下のような感じです。

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同梱の六角レンチで標準のソケットカバーを取り外し
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※ソケットカバーの固定ネジの形状はヘクスローブですが、3mmの六角レンチでも取り外し可能です。


I修ら覗き込みながら、バックプレートの位置合わせ
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※マザーボード裏面に高さのあるパーツが配置されている場合、バックプレートの下にスポンジなどを敷いてかさ上げしておくと、ねじ止めの際ねじが届かないというトラブルを回避できます。


CPUとCPU固定カバーの設置
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 作業中は脆弱なLGA 2011ソケットのピンに触れないよう、十分に注意して慎重に作業する必要があります。また、起動する前には、CPU固定プレートやバックプレートと周辺パーツの干渉が無いことを確認してください。一応、バックプレート内で部品を配置する範囲は決まっているので、どのマザーボードにも取り付け可能なはずなのですが、万が一接触した場合焼損する恐れがありますので、ここは確実に確認しましょう。

 ここまでできたら、あとはLGA 1366クーラーを通常の手順で取り付けるだけです。以下の写真はサイズのスサノヲを取り付けたところです。これくらい重量級のクーラーになると、基板裏面からバックプレートで押さえていた方が、なんとなくですが安心感がある気がします。

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 ちなみに、この「CPU固定プレート Ver2011」には、「LGA 1366対応CPUクーラーの流用」「LGA 2011でのバックプレート利用」という二つの目的に加え、「グリスのソケット内への侵入防止」という役割も付与していたりします。標準のソケットを最初に見た時から思っていたのですが、ソケットカバーと横の部分のスキマが空きすぎなんですよね。ピン見えてますし。

固定プレート_0000▲標準ソケットカバーのスキマ




◆ プッシュピン式クーラーについて

 LGA 1366対応CPUクーラーには、一部で悪名高いプッシュピンを採用した製品も存在していますが、「CPU固定プレート Ver2011」はバックプレート式CPUクーラーの使用を推奨しています。これは何故かと言うと、プッシュピン方式のCPUクーラーの固定にはちょっとしたコツが必要となるためです。

 もともと、プッシュピン式の固定は、マザーボードが歪むことを前提として設計されているのですが、LGA 1366に比べてソケット裏バックプレートの大きいLGA 2011では、そのバックプレートが基板の歪みを抑え込んでしまいます。このため、プッシュピン方式が想定しているほどマザーボードが歪まず、過剰にCPUに圧力を掛けてしまったり、そもそもプッシュピンが挿しきれないという事態が起こります。これは「CPU固定プレート Ver2011」に限らず、ASUSのX-Socketでも同様です。

 一応、「CPU固定プレート Ver2011」の場合、ねじを締めきった状態から0.5〜1回転程緩めることで、プッシュピン式のCPUクーラーを取り付け可能になります。ただ、これは意図的に固定を甘くするということなので、この使い方は推奨はできません。



◆ まとめ

 標準のソケットカバーを外すという、かなりイレギュラーな作業を必要とするパーツではありますが、それなりにメリットはあるのではないかと思っています。

 パッケージには「製品の性質上、本製品の使用により生じた損害については、いかなる場合も免責とさせていただきます。」などという仰々しい警告文が書かれていますが、前述のようなイレギュラーな作業を必要とすることが主な理由です。正確に取り付け、ボードやクーラーとの相性さえ発生しなければ割と普通に利用できるパーツとなっておりますので、興味を持たれた方はお試しいただければ幸いでございます。


商品ページ:OVERCLOCK WORKS 〜 CPU固定プレート Ver2011