前回の記事の中でも書きましたが、最近のCPUクーラーはかなり強い力でCPUに押し付けられているため、CPUのヒートスプレッダより大きなベース面を持つCPUクーラーを取り付けた場合、ある程度うす塗してもグリスは多少はみ出すことになります。そのため、導電性のあるグリスに関しては過度に塗り過ぎないよう注意が必要であるとよく言われています。

確かに導通性のあるグリスがCPUソケット無いやピン同士をショートさせるとよろしくないのですが、従来のソケットではグリスが多少はみ出したとしてもソケットカバーやCPU-ソケット間のスキマの狭さに阻まれ、CPUのピンをショートさせるようなことは起こりづらい構造になっていました。そう、なっていたのですが…。

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 上の写真はIntelのLGA 1156ソケットです。よく見ると、CPUとソケット間のスキマがソケットカバーを閉じた状態でも確認できます。斜めから見るとLGAソケットのピンも見えます。つまり、他の多くのソケットと異なり、LGA 1156ソケットではグリスが入り込めるだけのスキマが空いているということですね。

まぁ、ある程度粘土の強いグリスであれば、多少はみ出してもこのスキマに入り込むほど流れ出ることはそうないかと思われますが、塗り過ぎにより大量のグリスがはみ出した場合や、『Liquid Pro』や溶けた『Liquid Metal Pad』のような粘土の低い液体金属の場合はCPU-ソケット間に流れ込んでしまう可能性があります。例え非導電性のグリスであっても、ソケット無いにグリスが入ってしまうのは宜しくないので、グリスの塗り過ぎには注意したいところですね。


 なお、LGA 1156ソケットの形状はピン数と切欠きの位置が違うだけで、今人気のSandy Brige用ソケットLGA 1155と同じです。つまり、CPU-ソケット間のスキマが露出しているのも同じなので、LGA 1156同様グリスの塗り過ぎには注意された方がよろしいかと思います。




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