先々週の月曜日に入手した事をお伝えしたSILICON POWER製SSDの検証が終わり、ようやくメインPCが復活したのでボチボチ検証結果を紹介していきたいと思います。


SSDとHDD



◆ 検証環境 〜 G45+ICH10Rマザーボードで検証 〜


 今回の比較検証は、SILICON POWER製SSD『SP032GBSSD650S25』とHGST製HDD『Travelstar 7K200 (100GB)』単体利用時およびRAID 0構成時のデータ転送速度を「Crystal Disk Mark 2.2」を使って比較するという内容です。なお、比較テストはデータ転送速度の検証を行うSSDとHDDにはOSをインストールせず、変換アダプタを利用してIDE接続したHDDをシステムディスクとして別途用意した環境で行いました。

その他、今回は初の試みとして、比較検証を行うSSD・HDDとシステム側の電源をそれぞれ用意することで、消費電力比較は従来のシステム全体ではなくHDD・SSDのみを動作させた際の消費電力として比較を行っています。

以下に比較した製品のスペック比較と、検証用PCのパーツ構成表を掲載しています。


各ストレージのスペック

検証環境





◆ Single SSD vs Single HDD 〜 1台構成 〜


 まずは単体利用時のパフォーマンスから比較していきます。


単体利用


 単体利用時の「Crystal Disk Mark 2.2」結果では、すべてのRead/Writeともにすべての項目でSSDがHDDを上回っており、特にSSDの得意分野であるランダムリードに関しては512KBで4倍、4KBでは28倍もの大差をつけています。


高速なシーケンシャルアクセスがスペックとして謳われることの多いSSDですが、やはり4KBのランダムリードではHDDを寄せ付けない圧倒的な速度を実現している点はさすが次世代ストレージデバイスと言ったところですね。




◆ Dual SSD vs Dual HDD 〜 2台構成 〜


 続いて2台でRAID 0ボリュームを構築した際のパフォーマンス比較です。なお、先のスペック表にも記載していますが、RAIDボリュームはICH10Rを使い、ストライプサイズ128KBで構築しています。


2台構成


 Readに関しては、単体利用時と同様にSSDが全項目でHDDを上回っていますが、SSDというよりもフラッシュメモリが苦手とする4KBランダムライトに関してはHDDに逆転されています。それにしても、2台で構築したRAID 0ボリュームでRead 270MB/s、Write 170MB/sを超えるSSDのシーケンシャルアクセスや、220MB/s超の512KBランダムライトのスコアは圧倒的ですね。



◆ Triple SSD vs Triple HDD 〜 3台構成 〜


 3台構成時の比較です。


3台構成


 2台構成時と同じく、SSD3台構成のRAID 0ボリュームは4KBランダムライトでHDDの後塵を拝する結果となっていますが、シーケンシャルアクセスや512KBのランダムアクセスではHDDを確実に上回るスコアを記録しています。

ただ、シーケンシャルアクセスでは単体性能×台数という理論上の数値に近い数値でパフォーマンスが向上しているHDDに対して、SSDの場合、台数あたりのパフォーマンス向上率が低めになっている点や、台数を増やしてもほとんど変化のない4KBランダムライトのスコアなど、SSDのRAID 0ボリュームには若干気になる点もあります。



◆ Quad SSD vs Quad HDD 〜 4台構成 〜


 パフォーマンス比較の最後となる4台で構築したRAID 0ボリュームのパフォーマンス比較です。


4台構成


 4台構成のRAID 0ボリュームどうしを比較してもリード性能でのSSDの優位性は揺るがず、HDDのシーケンシャルリード 250MB/sというパフォーマンスに対し、約1.9倍の490MB/sと圧倒しています。

ただし、単体利用時からのパフォーマンスアップとしては2.8倍となっており、台数に対する性能向上率はやはり低めになっているほか、4KBのランダムアクセスに関しては大してパフォーマンスが向上しておらず、4KBランダムライトに関しては、キャッシュの援護もあってかパフォーマンスが大幅に向上しているHDDに対して約2.7倍もの差をつけられてしまっています。




◆ SSD・HDDのみの消費電力比較


 ディスクを高速に回転させながらデータの読み書きを行うHDDに対し、機械的な可動部を持たないSSDは、機械的な可動部の故障の心配がないことに加え、静音性・製造コスト・アクセス速度・消費電力など、様々な面でHDDに対して優位性を持っていることが謳われています。

アクセス速度に関しては先の検証で大体把握できましたが、消費電力面ではノートPC用HDDとして主流の2.5インチHDDに対してどの程度の有意性があるのでしょうか?システム側から独立した電源ユニットに比較用のHDD/SSDだけを接続して消費電力を比較してみました。


消費電力比較


 検証結果を見てみると、アイドル時の消費電力はSSD・HDDともに大差ないようですが、リード時およびライト時の消費電力はSSDの方が確実に低くなっており、比較してみると1台少ない台数で構築されたHDDのRAID 0ボリュームと同等以下の消費電力となっています。

比較に用いたHDDは7200rpmタイプの製品なので、2.5インチHDDとしては消費電力が大きめの部類に入りますが、ノートPCに組み込むことを前提として設計されている2.5インチHDDに対してここまで消費電力で差をつける事が出来るのは大したものですね。




◆ まとめ


 今回の検証を通して、SSDの高速なデータ転送速度や2.5インチHDDを凌ぐ省電力性を改めて認識させられました。HDDに対して数倍から数十倍も高速なランダムリードを実現しながら消費電力はHDDよりも低いというパフォーマンスは次世代ストレージデバイスと言うに相応しいですね。

今回の検証のポイントだったSSD複数台によるRAID 0ボリュームの構築に関しては、シーケンシャルリード・ライトをSerial ATA規格の上限以上にまで高める事は出来るものの、短所である4KBランダムライトの改善は期待出来ない事から、一台でも故障すればデータの復旧が不可能になるというリスクを背負ってまでRAID 0を構築する価値があるかというと個人的にはかなり微妙な気がしました。必要十分な容量を備えたSSDを単体で利用するという使い方が現実的だと思います。





◆ 余談 〜 結局Quad SSDとQuad HDDはどっちが快適? 〜


 SSDを購入したという記事を書いてから、この検証記事を掲載するまでに2週間以上もかかってしまったわけですが、その間メインPCのシステムディスクをSSD×4のRAID 0ボリュームにして運用してきました。

しばらく運用してみて得た経験から言うと、個人的には現在構築しているSSD4台構成のRAID 0ボリュームより、2.5インチHDD4台構成のRAID 0ボリュームをシステムディスクにしていた時の方が快適だったように感じます。

 と言うのも、SSDを利用するようになってから確かにOSの起動が早くなったり、Vistaの検索ボックスによるファイル検索が明らかに高速化されたりと、SSDの高速なリード性能の恩恵を感じる機会ももちろんあるのですが、それ以上にドライバやソフトウェアのインストールの速度が明らかに遅くなっていることに加え、ドライバファイルなどをWeb上から複数同時にダウンロードするというように、複数のデータを同時に書き込みするような状況で速度の低下が発生するなど、不満点の方が目につく為です。

以前使っていたHDD×4台構成のRAID 0ボリュームが十分に高速だったという事もあるのかもしれませんが、ベンチマークスコアから受ける印象と実際に使用してみた際の感触に大きな差を感じたのは確かでした。これが所謂プチフリーズと呼ばれる現象に類するものなのかは分かりませんが、不満点が書き込み時の速度に関連しているので、書き込み速度では他のSSDと一線を画す性能を持っているIntel製SSDを試したくなってしまいます…。(流石に手が出しにくいですが…)





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